土地評価の相続税の計算方法は?

税金・評価・法令

掲載日:2016年10月19日
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2015年1月に相続税が増税されたことで、これまで「自分は相続税とは無関係だ」と思っていた人たちが課税対象となるケースが増えています。後々痛い目にあわないためにも、自分にはどのくらいの相続税が発生するのかをあらかじめ知っておくことが大切です。そこで今回は、土地を相続する場合に発生する税金などの計算方法について詳しく解説していきます。

そもそも相続税とは?

相続税というのは、ひと言で説明するならば、亡くなった人の財産を譲り受けた場合に発生する税金のことです。ここで言う「財産」というのは、貯金や株式などはもちろん、家や土地といった不動産などお金に換算できるものすべてを指します。

社会で働いている人の多くは所得税を払っているため、相続に関する税金をさらに支払うことを不満に思う人も多いでしょう。そもそも、なぜ相続税が課税されるのでしょうか。一番の目的は「富の再分配機能」だと考えられています。

人は生まれた時点ですでに家庭環境などによって経済的なハンデを負うことがあります。しかし、そういったハンデが固定化されてしまうことは望ましくないため、土地や貯金など相続によって得た財産に関して税金をかけ、一部の富裕層に財産が集中しないようにしていると言われています。その一方で、国の財産需要を満たすための税収目的という意味合いがあるとも言われています。

相続税評価額の計算方法について

相続税の評価額を計算する主な方法は次の2つになります。

路線価方式

路線価が定められている地域の土地に対する相続税評価方法のことです。例えば、土地の面積が100平方メートルで、路線価格が60万円だった場合、「土地面積×路線価格」にそれぞれの数字を当てはめると100平方メートル×60万円となり、これが概算の「相続税評価額」となります。この価格に、奥行価格補正率や側方路線影響加算率などを加味したうえで、相続税の評価をしていきます。

倍率方式

固定資産税評価額に一定の倍率をかけて算出する相続税評価方法です。倍率は各自治体によって異なりますので、事前に確認しましょう。また、路線価方式のように奥行価格補正率や側方路線影響加算率といった各種補正を加味することはありません。

小規模宅地等の特例


相続税を支払うために家や土地を売り、その結果、居住や事業が継続できなくなってしまっては大変です。こうした事態を避けるために設けられた制度が「小規模宅地等の特例」です。主な内容としては、親の死亡などによって相続した宅地のうち、事業用や居住用の宅地については、一定面積まで評価額が減額されるというものです。2015年1月に相続税が改正されたことによって、この小規模宅地等の特例の適用範囲が広がったため、相続税の負担が大幅に軽減される可能性が出てきました。

将来的に土地を相続する可能性がある場合には、あらかじめ相続税の仕組みを正しく理解しておき、上手に土地活用をしていきましょう。