方向性をしっかり決めよう!土地活用の目的
土地活用の魅力は、その方法によっても様々です。自分でいろいろ調べてみても、絶対儲かる!という話ばかりが目について、一体自分がどうしたらいいのか分からなくなってきた……なんて人もいるかもしれません。
一番大切なのは、土地活用の目的。もちろん収益は大切ですが、お金が必要なのは今すぐなのか、継続的なのか、税金の負担を軽くしたいのか、それぞれ理由があるはずです。
ここでは、土地活用の方法を、目的別に分けてご紹介します。
安定的な収入を得たい
継続して、安定的な収入を得たい場合には、ビル賃貸経営、駐車場経営、トランクルーム経営などが適しています。
これらに共通するのは、居住用の活用ではないため、税金に関する措置を受けることはできないという点。ただし、ビル経営であれば、固定資産税以外の、所得税と相続税については、対象となりますが、初期投資額がかなり必要になります。
また、一度ビルにしてしまうと、ほかへの切り替えが難しく、空室のリスクもあるため、立地やニーズの詳細な調査が必要です。
駐車場経営は、土地活用の中でも、初期投資が少なく、切り替えもしやすいため、人気を集めています。ただ、税金の負担分を考えると、収益はそれほど高くありません。
トランクルーム経営は、ちょうどこの2つの間のような立場です。初期投資額はそれほどでもなく、立地がそれほど問われないので、空室リスクも低めです。税金の負担はありますが、早期の減価償却が見込めるので、かえって節税対策になる場合も。駐車場からの、切り替え土地オーナー様も多いようです。
完全な安定収入とは言い切れませんが、これらの土地活用法は、安定的に収入を得やすい方法といえるでしょう。
相続・節税対策をしたい
税制の優遇措置や節税対策を考えるなら、アパート経営、ビル賃貸経営などが適しています。
先に記したように、ビル経営は、固定資産税については対象となりません。ただ、立地によっては、アパートよりもビルの方が利益はあがると見込まれることもあるので、まず事前調査をした上で、どちらがより有益かを考えましょう。
いずれにしても、初期投資はかなり必要となり、空室リスクもあります。ただ、税金面だけでなく、うまくいけば収益面でも、ほかの土地活用法に比べて、かなり高額を期待できる魅力的な方法といえるでしょう。
すぐにお金がほしい
すぐに現金を欲している場合は、当たり前ですが、土地売却が一番です。今後の土地活用のチャンスが消えてしまうのは残念ですが、例えば遺産を分割しやすく、必要な納税資金を得るという目的があれば、ベストな選択肢でしょう。
ただ、譲渡税がかかるので、まずは売却金額を算定してから、検討するのもよいかもしれません。
土地活用で、満足のいく結果を生むには、最初にきちんと明確な目的を持つこと。これが一番大事です。「おいしい話」につられて、あちこち目移りしてしまうようでは、何を選んでも、きっと後悔ばかりしてしまうでしょう。
どうして土地活用しようと思ったのか、原点に返って、もう一度考えてみるとよいですね。上記の例を参考にしていただければ、自ずと答えがみえてくるはずです。